農薬使用無し、残留農薬無し、化学肥料使用無しの3つの「無」
私たちは農薬使用無し、化学肥料使用無し、その上で残留農薬も無し(厳密に言うとISO17025認証機関による国際基準での残留農薬試験で、毎年200項目において不検出であることから、「無し」と表現しております。)の3つの「無」にこだわり、それが私たちのブランドネームの「むむむ」の由来ともなっています。
素晴らしい高栄養価のにんにくを収穫させていただくということは、それだけ土から栄養を吸い上げていることになります。従来からの慣行農法では、化学肥料を入れることで解決してきました。しかし化学肥料は有機肥料とは違い土の中の微生物に分解されることなく、植物に吸収されるため、土中の微生物が減少してしまいます。さらに過剰に化学肥料を施肥すると、微生物は死滅することとなります。
すると微生物によって成り立っていた土の中の生態系が崩れ、病原菌や病害虫が発生しやすくなります。また土の保水力や保肥力も弱くなることから、化学肥料を入れすぎた畑は、雨が降ると圃場からすぐに排水されてしまい、植物がその肥料を吸収しきれずに、地下水等に流れて環境を汚染することにも繋がります。
また成分の強さから株元に化学肥料を与えると、作物の根を痛める原因にもなってしまいます。その為取り扱いをきちんと行わないと、回りまわって自らの畑の土や作物を悪化させることとなります。
雪が降り積もる北国が抱える課題と『土の使い捨て』
北国では雪が降り積もり、春になると雪解け水により畑の水分が多くなり、どうしても病気が発生しやすい環境になってしまいます。
これは自然の摂理なので仕方が無いのですが、今までは農薬を使用することでその病気を防いでいました。
しかしこれも人間の都合でそうしているだけで、根本である、我々に恵みをもたらしてくれる『土』のことを置き去りにしてしまっていたのです。
その結果、農薬などが土中の良い微生物まで殺してしまい、土自体の力が失われ、連作障害というものが発生してしまうのです。
連作障害は同じ農地で従来からの慣行農法で栽培を行うと3年目以降で発生する可能性が出てくるといわれています。もちろん全てがそうなるわけではなく、土壌改良を行い、強い土づくりをきちんと行うことで回避できるものではありますし、しっかりと長い間同じ畑でにんにくを作り続けている生産者の方もいらっしゃいます。しかし全ての生産者がそうとは限らず、土壌改良を上手くできない場合や怠った場合は連作障害が発生してしまいます。連作障害が発生してしまったにんにくは商品にはなりません。その為生産者は連作障害が出ると、その畑での栽培はあきらめ、他の畑で全く同じ農法で栽培するのです…
そしてこれを何度も何度も繰り返すのです…
これではまるで『土の使い捨て』です。
無理だとされてきた『夢』への挑戦
弊社吉田は、その現状の農法に思うところがあり、また夢がないと考え、理想とする農法を追い求め、農薬・化学肥料不使用なのに高品質なにんにくの栽培ができる現在の自然農法にたどり着きました。
とはいえ、いかに農薬不使用で栽培しても、周りの農園から飛んでくる農薬などが知らないうちに降りかかっていることもあります。
それではせっかく農薬不使用で栽培したものも意味が無くなってしまいますし、意図せずとも、お客様に対して結果的に嘘をつくことと同義となってしまいます。
だからこそその点にも非常に注意し、残留農薬に関してISO17025認定機関による国際基準で試験も行っています。その結果、毎年200項目の試験で「不検出」となっています。
農業は、私たちが操作できない自然の下でやらせていただくもの。予測できない長雨や、大雪、それらの逆もあります。毎年同じということが無い世界で、それだけでも難しいのですが、それでも私たちは、これからも自らが手掛ける農作物は「むむむ」のお約束を守って栽培をしてまいります。
また私たちが使用する食材のすべてが「むむむ」を満たしているものになれるよう、一歩一歩歩みを進めてまいります。