黒にんにくには、たくさんの栄養素が含まれています。
黒にんにくは、にんにくを熟成発酵して作られるので、にんにくに含まれている栄養素が含まれているのは想像できますよね。
発酵熟成することで、にんにくに含まれている成分が増減します。
アリシン: これはにんにく特有の硫黄化合物で、抗酸化作用があります。白にんにくと同様、アリシンは黒にんにくでも一部含まれています。このアリシンがにんにくの臭い成分の素となるのですが、黒にんにくにする際の熟成発酵により、とても少なくなります。だから黒にんにくはにんにく臭が激減するんですね。
サポニン: 黒にんにくにはサポニンと呼ばれる成分が含まれています。サポニンは抗酸化作用や免疫機能の向上に寄与する可能性があります。
ポリフェノール: 抗酸化作用があるポリフェノールも黒にんにくには含まれています。これは体内の酸化ストレスから細胞を保護する役割があります。熟成発酵の際ににんにくよりも数倍~10数倍に増加すると言われていて、黒にんにくの黒さがポリフェノールをたくさん含んでいる証でもありますね。
アミノ酸: 黒にんにくには必須・非必須アミノ酸を含むたくさんのアミノ酸が含まれています。アミノ酸の主な役割としては、以下のようなものがあります。
- タンパク質の構成要素: アミノ酸はタンパク質の構成要素となります。タンパク質は体内のほぼすべての組織や細胞で機能し、体の構造を形成します。
- エネルギー供給: アミノ酸はエネルギー源としても利用されます。特に、エネルギーが必要な時や状況で、アミノ酸が分解されてエネルギーに変換されることがあります。
- ホルモンの合成: アミノ酸は一部のホルモンやシグナル分子の合成にも関与しています。例えば、甲状腺ホルモンやインスリンなどが含まれます。
- 免疫機能のサポート: 特定のアミノ酸は免疫機能をサポートし、抗体や免疫細胞の形成に関与しています。
- 神経伝達物質の合成: アミノ酸は神経伝達物質の合成にも必要です。例えば、セロトニンやドーパミンなどの神経伝達物質はアミノ酸から合成されます。
- 酵素の製造: アミノ酸は酵素の構成成分としても機能し、さまざまな生化学的反応を促進します。
これらの役割が、アミノ酸が体内で重要な存在である理由の一部です。食事から摂取したタンパク質がアミノ酸に分解され、それが体の各部位でさまざまな機能を果たしています。
ビタミンB群: ビタミンB1、B2、B6などが含まれています。これらのビタミンはエネルギー代謝や神経機能のサポートに関与します。
ミネラル: カルシウム、鉄、マグネシウムなどが含まれています。これらのミネラルは骨の健康や代謝に関与します。
フィトケミカル: 黒にんにくにはフィトケミカルと呼ばれる植物由来の生理活性物質が含まれています。これらの成分は抗酸化作用や抗炎症作用を持つ可能性があります。
アリルシステイン: これはにんにくの発酵過程で生成される成分で、アリシンの変換物です。アリシン同様、抗酸化作用が期待されます。
ビタミンC: 黒にんにくにはビタミンCも一部含まれています。ビタミンCは抗酸化作用を持ち、免疫機能の維持に寄与します。
フルフラノイド: これは植物に広く含まれる天然の抗酸化物質で、黒にんにくにも含まれています。細胞を保護し、抗炎症作用が期待されます。
セレン: これはミネラルの一種で、抗酸化物質として働き、免疫機能のサポートに寄与します。
フリーフラビノイド: 黒にんにくにはフリーフラビノイドも含まれています。これは抗酸化作用があり、体内の活性酸素を中和して細胞を保護する働きが期待されます。
ここまで、黒にんにくに含まれている栄養素についてご説明いたしました。
こうしてみると、たくさんの栄養素が黒にんにくには含まれており、とても身体に嬉しい自然食品であることがお判りいただけたかと思いますが、これらの栄養素の含有量は黒にんにくの製造方法や使用するにんにくの違い等によって異なります。
一般的な摂取量や食事全体とのバランスを考慮しながら、毎日美味しく黒にんにくを食べることをお勧めいたします。