黒にんにくは、どんな味がしますか?

 

黒にんにく味は結論から言うと、

甘酸っぱくて、ドライフルーツのような味わいです!

 

と言っても信じられない方も多いかと思います。

それはそうですよね()

あの匂いが強烈で、生でかじると猛烈に辛いあのにんにくが、ドライフルーツみたいだなんて…()

しかしそれは事実ですので、黒にんにくがにんにくと異なり、甘酸っぱく、ドライフルーツのような味わいになる理由を説明しますね!

 

Point1 黒にんにくは、白いにんにくを加熱して、熟成発酵している

黒にんにくは、白いにんにくを加熱して熟成発酵させることでできあがる発酵食品です。

その熟成発酵の過程で、にんにくのいろんな成分が変化を起こします。

その変化によって、にんにくよりも匂いが少なくなったり、辛みが無くなって食べやすくなったりするわけです。

 

Point2 にんにくには糖分が含まれていて、その糖が変化する

にんにくは、生で食べると強烈な辛みを感じますが、実はその裏で糖分が含まれているのはあまり知られていません。

特に北国のにんにくは、9月から10月に植え付けして、冬は雪の下で春が来るのをじっと耐え忍んで待ちます。
その際、にんにく自体が凍ってしまわないように、寒さへの耐性として糖度を蓄える性質があります。これはにんにくに限った話ではなく、様々な根菜類などの野菜がそういった性質を持ち合わせます。
青森で有名な雪下人参や、雪室(ゆきむろ)という雪などで作られた格納庫で保管して低温熟成させるのは、寒さによって甘みを増す性質を利用した技術でもあるのです。

通常、にんにくに含まれる糖分は主にフルクトースやグルコースといった単糖ですが、生で食べると、にんにくの辛みや匂いが強すぎて、甘みを感じることはありません。

発酵中にこれらの糖分が変化します。

発酵によって、糖分はアルコールや他の有機化合物に変換され、その過程で甘みが増すことがあります。また、発酵後に行われる加熱(発酵黒にんにくが作られる際のプロセスの一部)により、糖分が更にキャラメリゼーションされ、甘味がより顕著になることがあります。

したがって、黒にんにくが甘いのは、発酵および加熱によって糖分が変化し、甘味が引き出された結果と言えます。これは通常のにんにくよりもまろやかで甘い味わいをもたらします。

むむむの黒にんにくは、最低でも糖度は60度以上、高いものだと76.2度を記録しています。

 

Point3 アミノ酸の変化

アミノ酸も発酵プロセスによって変化します。糖分やアミノ酸が反応し、新たな風味が生まれると同時に、甘さや酸味、旨さも強調されます。

最終的にはキャラメリゼーション(加熱による※メイラード反応)によって焦がした砂糖のような香ばしい味わいが加わります。

 

上記3つのポイントが中心となって、黒にんにくは、白いにんにくと違って、甘酸っぱく、ドライフルーツのような味わいになるのですね。
もちろん作り手の方によって味わいは大きく異なりますので、ご自身のお気に入りとなる黒にんにくに出会えるといいですね。

これで黒にんにくの味について、理解が深まったかと思いますので、ぜひ毎日の食生活で、気軽にヨーグルトのトッピングやおやつ代わりに召し上がってみてください!

 

※メイラード反応…

メイラード反応(Maillard reaction)は、アミノ酸と還元糖(主にグルコースやフルクトースなど)が加熱される際に起こる非酵素反応の一つです。この反応は食品加工や調理、焼き菓子や肉の焼き加工など多くの食品の調理過程で見られます。 

色素の生成: 反応によって色素が生成され、食品が焼かれるときに見られる茶色い色合いや香ばしい香りの発生の原因となります。

香気の生成: 香ばしい香りや風味が生まれる。これはアミノ酸と糖が反応して様々な揮発性の化合物が生成されることによるものです。

食感の変化: 食品の表面がキャラメリゼーションされ、表面がカリッとした食感になることがあります。

栄養価の変化: 反応によって、食材の栄養価が変化することがあります。

 

メイラード反応は非常に複雑な化学反応で、反応生成物の種類や量は様々な要因(温度、反応時間、水分の量など)に依存します。これは食品の風味や見た目、食感を向上させ、料理をよりおいしくする役割を果たします。

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